野生の犬について (3)
 
インドにも野生の犬がいるようです。 
「パラヤ」と呼ばれ浮浪者を意味していますが、足が長く美しい犬です。やはり耳がピンと立っていて、足が速いのです。
 
雑種だという人もいますが、インド古来の民族や犬の研究をする専門家は、パラヤ犬こそ古代からインドに生息していた犬だと信じています。 
専門家は、これこそ家畜化される前の犬の姿に近いと考えているのです。
 
野生の犬には飼い主はいませんが現実、人間社会の中で暮らしています。つまり、その時点で家畜化の初期段階といえると思います。
こうした野生の犬から人間と犬の最初の接点が分かるかもしれません。 
インド人は、足が速いので猟犬に適していると、この犬を飼い始めました。 
今から1万4千年程前、新しい生態学地位を経て犬は急増したといわれています。 
つまり、人間が定住生活を始めたときです。
 
インドのある地域では何千年も生活が変わりませんでした。 
そこは、インド東部の田舎でジャルワディーという村です。 
そこにはサンタル族という少数民族が一帯を支配し、一緒に狩猟犬が住んでいます。
 
2,600年前の昔からこの村の人々は野生の犬と暮らし、犬と共に生活してきました。 
人間はパラヤと一緒に 歴史を歩んできたのです。
 
サンタル族は今でも犬と一緒に狩りをします。 
ここの犬は地球の反対側に生息するカロライナ・ドッグと明らかに似ています。 
体は小ぶりでも、サンタル族の犬は天性のハンターです。
 
時にはイノシシやトラに対しても怯まずに向かっていきます。 
この地域の人々にとって犬は仕事の友だけでなく彼らの文化の一部なのです。
 
この犬たちこそ昔この地域で古代の手助けをしていた犬の子孫かもしれません。 
間違いなくこの種が最初の犬ですね。犬の原種です。
 
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